奪還編の解説
【リゼロ奪還編1話】伏線と原作対応を全部解説|これからの話
第六章57話まで読んだ・見たので、本文を開く 本文をたたむ
1話は原作のどこまで?
この動画は、放送当日に出す解説です。扱うのは、1話の範囲と原作対応だけです。
まず、1話が原作のどこまで進んだのか。答えはこれです。1話は、原作55話から57話。サブタイトルの「これからの話」は、原作56話のタイトルです。そしてラストのセリフは、57話を締める最後の一文でした。
ここからは、この回の伏線を順番に見ていきます。
①螺旋階段の犯人
一つ目。螺旋階段の犯人です。
スバルは喪失編で、二度殺されました。犯人は、喪失編では明かされませんでした。その答えが出ました。犯人は、メィリィです。原作では、スバルが自分をおとりにして、現行犯を押さえます。
動機は、二つ語られています。一つは、スバルに思惑を知られていたこと。もう一つは、エルザの死、行き場のない感情です。エルザは、メィリィの相棒だった暗殺者です。1期で、スバルを何度も殺した相手です。この二つが重なって、凶行につながりました。
②「殺人は、癖になる」の反転
二つ目。「殺人は、癖になる」という言葉です。
出てきたのは、喪失編10話です。メィリィの死者の書で、スバルに向けられました。「する必要のない殺人を、選択肢のひとつとして考えている時点で、すでに何か、一番最初の大切なものを掛け違えている」
喪失編では、スバル自身に刺さる言葉でした。その同じ言葉が、1話でもう一度出てきます。今度は、スバルから、メィリィへ。殺すしかないのは、そう育てられたからだ。「それは、お前のせいじゃない」。スバルは、メィリィを許しました。
同じ論理が、許しに変わった。この対の構造が、1話のいちばんの見どころです。
③ラムの「雪解け」
三つ目。ラムの「雪解け」です。
記憶について、ラムはこう言っていました。「それは冷たい雪に埋もれた花のように、雪解けの季節が訪れれば姿を見せる。きっと、ただそれだけの話なのよ」
なくなったのではなく、埋もれているだけ。この比喩は、覚えておいてください。
細かい伏線(エミリア・シャウラほか)
ここからは、細かい芽を拾います。
もう一つ、メィリィです。許して終わり、ではありませんでした。56話で、スバルはメィリィと約束を交わします。メィリィの今後をどうするか。答えは保留です。犯人の開示は、再スタートでもあります。
次に、シャウラ。「おしさま、また記憶なくしたッスか?あーしのことなんかい忘れたら気が済むんスか」
お師様も、何度も記憶を失っていた、という証言です。さらっと流れますが、誰も掘り下げていません。
それから、スバル自身の仮説です。記憶が消えたのは、死に戻りの代償ではないか。これは本人の推測で、答えはまだ出ていません。
最後に、アニメには映っていない仕草を一つ。原作56話、エルザを思い出す場面です。スバルは、無意識に自分の腹を撫でています。1期で、エルザに腹を裂かれて死んでいるんです。記憶にはないのに、身体が覚えている。そう読める、原作だけの描写です。
ラストの提案とまとめ
そして、ラストの提案です。「タイゲタの書庫に、レイドの本がないか、みんなで探さないか」(六章57話)
三層の書庫の本は、すべて死者の書でした。レイドは、400年前に死んだはずの初代剣聖です。死んだ人間の本と、死んだはずの試験官。この二つを重ねると、たしかに探したくなります。
原作では、この提案の一文で、57話が終わります。アニメの1話も、同じ一文で幕でした。この先のことは、ここでは言いません。
最後に、まとめです。1話は、原作55話から57話。犯人の開示、言葉の反転、次の目標。その三つが置かれた回でした。
原作:長月達平『Re:ゼロから始める異世界生活』(小説家になろう/MF文庫J・KADOKAWA)。 本文中の原作の引用は、考察・批評を目的とした引用です。